クリニック案内

アクセス

  • 電車
    小田急線 祖師ヶ谷大蔵駅下車
    ウルトラマン商店街を南に徒歩2分

医院名
ソシガヤオオクラクリニック
そしがや大蔵クリニック
院長
ナカヤマ ヒサノリ
中山 久德
住所
157-0073
東京都世田谷区砧6-30-1
野原ビル1階
診療科目
内科・リウマチ科
電話番号
03-6411-1535
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関節リウマチ診療

当院での関節リウマチ診療の実際

  • 受付にて「こんにちは。こちらの用紙に現在の関節リウマチの状況や普段の生活での動きづらさについてお書き下さい」
    診察前に、質問用紙にご記入いただきます。後ほど、これをもとに関節リウマチの疾患活動性を判定します。

矢印

  • 診察室にて「こんにちは。お変わりありませんか?関節の具合はいかがでしたか?」
    前回の受診日からの体調や関節症状の変化をお聞きします。

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  • 「熱を出したり、咳が出たり、息苦しくなることはありませんでしたか?胃の具合が悪くなったり、便が黒くなることはないですか?」
    関節リウマチの合併症やお薬の副作用を疑うような自覚症状が現れていないかをお聞きします。

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  • 「関節の診察をしましょうね。」
    関節を触れて、腫れがないか?押して痛むか?熱感がないか?変形が進んでいないか?関節の動く範囲が狭まっていないか?結節がないか?など丁寧に診察します。関節診察の結果も疾患活動性判定に必要です。

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  • 「全身の診察をさせて下さい。」
    貧血症状がないか?肺炎を疑うような異常な呼吸音がないか?リンパ節の腫れがないか?皮疹がないか?全身の診察をします。もちろん血圧も測定します。

  • 定期的にいろいろな検査を行います。

  • 「今日は血液と尿の検査をしましょう。」
    患者ごとの関節リウマチの状態や、お薬の内容、合併症により血液・尿検査の頻度は異なります。しかし関節リウマチに対して抗リウマチ薬やステロイドを服用している方は少なくとも2カ月に1回は検査を行うようお勧めしております。

矢印

  • 「今日の検査結果を説明しますね。」
    当院では、関節リウマチの活動性を判定するための炎症を示すCRPや血球(白血球・赤血球・血小板)、肝臓や腎臓に関する検査、糖尿病の方ではHbA1cなどの項目は院内で測定することが可能です。検査結果は10分ほどで判明します。

  • 「今日は関節のレントゲン検査(または関節超音波検査)をしましょう。」
    関節リウマチの治療目標の一つは関節破壊を食い止めることです。痛み止めやステロイドを服用していると、痛みだけは抑えられていても病気そのものは進行しているということがしばしばあります。
    定期的に関節の画像検査を行い、関節破壊が進んでいないことを確認することが大切です。当院では、さまざまな関節の撮影ができるレントゲン撮影装置を導入しております。また、レントゲンではわかりにくい関節の変化や、関節に炎症があるかどうかを判定するには超音波検査が大変有用です。当日に結果をご説明いたします。

関節のレントゲン検査
関節のレントゲン検査

  • 「今日は、骨粗鬆症の検査をしましょう。」
    関節リウマチの患者さんでは骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の合併が多く、骨折を引き起こしやすくなります。一つ骨折を起こすと次々に骨折しやすくなりますので、まず初めの骨折を生じないように骨密度測定や骨代謝マーカーで骨の状態を把握し、必要に応じて早期から骨折予防治療をはじめておくことがとても大切です。当院では、最も骨折を起こしやすい背骨や、骨折すると歩行できなくなる大腿骨近位部の骨密度を測定できる高性能の機器を備えております。骨密度測定の結果は当日ご説明いたします。

骨粗鬆症の検査
骨粗鬆症の検査

  • 生物学的製剤の点滴治療はテレビを見ながら快適な環境で受けていただけるよう配慮しております。

点滴治療

  • 皮下注射の生物学的製剤は看護師より自己注射指導いたします。

  • 今日の支払い額が心配という方には、前もってクリニックでかかる費用についてお伝えしております。(院外処方分は別です)

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  • 「本日の診察および検査の結果から、現在の治療により関節リウマチの状況は○○○と言えます。」
    現在の関節リウマチの疾患活動性(臨床的寛解、低活動性、中等度活動性、高活動性)を、根拠を示してご説明します。

関節リウマチ疾患活動性の推移
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  • 「今後の治療は○○○とすることを勧めます。」
    現在の疾患活動性を踏まえて今後の関節リウマチの治療方針を提案します。新たな薬剤を使用する際には、その効能のみならず、気に留めておくべき副作用の症状についても説明いたします。

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  • 「何かお聞きになりたいことはないですか?」
    次の患者さんに影響が及ばない限り、時間をかけて患者さんの疑問に答えられるように努めます。

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  • 「次回もお薬がなくなる前にお越しください」

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  • 次回受診の予約をとりましょう。

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  • 「今日の診療は終わりです。次にお目にかかるまで感染症に気をつけてお過ごし下さい。お大事にどうぞ。」

矢印

  • 受付にて処方箋を受け取り、会計を済ませて、調剤薬局でお薬をもらっていただきます。

関節リウマチってどういう病気ですか?

関節リウマチってどういう病気ですか?

「主治医が見つかる診療所」(毎週木曜夜7時58分から)は、医師や病院の選び方のコツや無理なくできる健康法など、医療に関するさまざまな疑問に第一線で活躍する医師たちが答える、知的エンターテイメントバラエティ。

今回WEBオリジナル企画「主治医の小部屋」に寄せられたのは、長引く症状が気になる体のこわばりと、鼻の症状についての質問です。早速、同番組のレギュラー・中山久德医師に相談してみましょう!

Q:30代女性です。以前から朝起きると手がこわばり、体の節々に痛みがあります。しばらくすると動ける程度に回復するので、「朝だから」「寒いから」と気にしないようにしていましたが、長年祖母が「リウマチ」を患っていることもあり、だんだん不安になってきました。この年齢でリウマチを発症することはありますか。また早めに治療すれば進行を抑えることはできますか。


―― リウマチとはどんな病気ですか。30代でもなることがあるのでしょうか。

「関節リウマチというと、ある程度年齢を重ねた方の病気と思われがちですが、30歳代で発症することも十分あります。最も関節リウマチになりやすいのは40歳代で、その前後の30~50歳代が好発年齢です。男女比はおよそ1:4であり女性に起こりやすい病気なので、30歳代の女性でなんらかの関節の症状が現れたら、関節リウマチも疑うことも考えてもいいですね。

関節リウマチの症状としてまず現れやすいのは手のこわばりと関節痛です。朝起きた後に生じることが多く、手が開きにくくなったり、閉じにくくなったりするため、例えば包丁がうまく握れない、離しにくいなど朝の家事や身支度に支障が出たりします。関節の痛みは初めは1か所ぐらいから始まって徐々に広がり、進行すると複数の関節、しかも左右に症状が及びます。この左右対称に症状が出るのが、関節リウマチの典型例。だからといって、片側だけが痛い=関節リウマチではないということではありません。関節リウマチの初期だからそこだけにとどまっているという可能性もありますので、疑わしいと思ったら専門医に診てもらうことをおすすめします」


―― この相談者の場合、ご家族に関節リウマチの方がいるようですが、遺伝したりするのでしょうか。

「遺伝要因もあります。関節リウマチは、いまだ"これが原因"と限定されるものがなく、複数の要因が重なって起こる病気と考えられています。そのうちの一つが遺伝です。この方のように祖母が関節リウマチなら"リウマチのなりやすさ"を受け継いでいる可能性はありますが、必ず発症してしまうというわけではないのです。現在のところ、喫煙、歯周病のある人は関節リウマチを発症しやすいことがわかっているので、それらが重なることでさらに関節リウマチになるリスクが高まると考えたほうがいいですね。

また、今は亡くなっている高齢だった血縁者にリウマチの人がいたと聞いている場合、それが関節リウマチを指しているのかは怪しいです。昔は関節が痛む病気を、すべてリウマチと呼んでいたんですね。関節リウマチは背景に免疫の異常があります。本来は外敵から身を守るべき免疫が自分自身を攻撃してしまう病気(自己免疫疾患といいます)。これとは異なり、加齢によって軟骨がすり減り、関節の節々が痛む変形性関節症も以前はリウマチと言われることもありました。女性ですと、閉経後に多くの人がしばしば関節の痛みを訴えますよね。これら原因がわからない関節の痛みをひっくるめてリウマチと呼んでいたので、昔にリウマチと言われていた人は関節リウマチではない可能性があります」


―― 関節リウマチと変形性関節症の痛みを見分けるのは難しいと思いますが、わかりやすい違いはありますか。

「同じ指の関節が痛いという症状であっても、どの関節に痛みがあるのかによって、おおよそ関節リウマチかそうでないものかがわかります。特に人さし指から小指にかけての第1関節が曲がってしまって、骨ばって腫れて痛い人は、関節リウマチの可能性がかなり低いですね。関節リウマチの場合、第1関節に症状が現れることは稀なんです。ほとんどはへバーデン結節と呼ばれる変形性関節症と考えていいでしょう。第2関節になると、関節リウマチでも変形性関節症(ブシャール結節)でも起こってくる。指の付け根の第3関節(親指の場合は第2関節)の痛みなら、関節リウマチを考えやすくなります」


―― 関節リウマチの症状は、必ず手指から現れて全身に広がるのでしょうか。発症しても進行を抑えることはできるのでしょうか。

「関節リウマチは小さい関節から障害されることが多いので、手の指や足の指の関節から発症しやすいといわれています。一方で年齢が高くなると膝や肘、肩など大きな関節から起こってくることもしばしばあります。

関節リウマチというと、関節が曲がって動けなくなり、いずれ寝たきりになるというイメージを持つ人も多いですよね。でも今は診断技術も進み、優れた治療薬も開発されているので、早い段階で関節リウマチと診断し、適切な治療を早期に開始すれば、免疫異常による炎症を抑えて関節の破壊を食い止めることが十分に可能です。関節に障害を残すことなく日常生活を送れる人がほとんどですね。

ちなみに、関節リウマチかどうかは関節症状の他に血液検査と画像検査でおおよそわかります。血液検査では免疫異常の有無と、炎症の程度を調べます。さらに関節が実際にどのようになっているかを診るために、レントゲン検査で関節破壊の有無を調べます。すでに骨の破壊が認められてしまうと、すでに関節リウマチはかなり進んでいる状態なんですね。発症早期の関節の炎症を見るには超音波検査やMRI検査が有用です。

関節リウマチは、残念ながら生活習慣の改善のみでよくなる病気ではありません。壊れた関節を元に戻すことはできないので、心配ならば様子を見るよりも早めに専門医のいる医療機関を受診することが大事ですよ」